
いや〜、面白かった。こんなに楽しめたのは、1985年アメリカ留学中に観た "Back to the Future" 以来。奥が深くて、物語がきちんと閉じていて、しかもPOPで開かれていて、すごくハイセンス。ストンと落とさせてもらった。このコーナーの記念すべき第1回にふさわしい。評判や友人のうわさでは「難解」「意味不明」っていってたから、現代版タルコフスキーみたいのを想像してたけど、全然逆。むしろこれが難解に感じるのは、パソコンやゲームやってない人たちなんじゃないだろうか。背景の「物語」さえ理解できれば、意味は簡潔明瞭。そしてこの「物語」の発想が全くスゴイ!僕らがパソコンでワープロやゲームをするように、僕らの世界そのものが、実はプログラムされているヴァーチャル世界だった、というプロットである。実は時は2199年、知能をもったコンピュータが地球を支配し、人間の出す熱を栄養源にするために人間を「栽培」している。全ての人間の脳にはコードがつながれ、一度も筋肉を動かすことのないまま、1999年で生活するイメージのプログラムを見せられ続け人生を全うしている。それに気づいた一部の人類が中央コンピュータにハッキングし、プログラムを書き換える戦いを挑む・・・、というもの。シュワちゃんの「トゥルーライズ」とか、萩尾望都版「百億の昼と千億の夜」に登場するゼン・ゼン・シティをヴァージョンアップしたこのアイディアは、まさにサイバーである。昔のハリウッドだったらこんな込み入った背景はOKしなかったろう。
原作はウィリアム・ギブソン。「JM」の作者。映画化された「JM」観てがっかりして、今回も封切り1ヶ月観なかったんだそうな。友人に勧められ観て大感激し、娘とまた観に行ったんだそうな。現在2と3を同時制作中で、来年立て続けに公開するんだそうな。 "Back to〜" のようにコケないことを願う。
その前作でも主役だったキアヌ・リーブスもかっこいい。彼のセリフや表情の乏しさは有名な話だったけど、今回は見違えるほどよくなった。4ヶ月間カンフーの訓練受けてスタントなしでやったんだそうな。今時戦闘シーンをCGにしなかったというのもこの映画のウリなんだそうな。彼の人気はあまり日本人にはピンとこないかもしれない。あの顔は西洋人から見ると、とてもエキゾチックに見えるのよ。ブラピやレオもこの役やりたがったんだって。だろうねこの脚本読めばね。
もし実際にこの世界がヴァーチャルだったとしたら、僕はやはり知らないでいられたらと思う。ミュージシャンとしての今の価値観が一夜にして崩れ、明日からコンピュータと戦うハメになったら生きていけるかどうか。イングヴェイ・マルムスティーンあたりのギターテクをダウンロードして見たい気もするけど。
一点気になったところは、ヴァーチャルな戦い中は頭の中にプラグがささって、途中でそれを抜くと死んじゃうという所。それはまさに廃れ行くSCSIではないですか。FireWireやUSB普及の背景というのは、プラグ&プレイすなわち、途中で抜いてもOKよ! という発想。誤ってプラグ抜いちゃったりすることだってあるんだから、保護機能ぐらい付けれるはずでしょ。2199年なのだもの。それだけだな惜しかったのは。
とにかく、この映画を観た人とでないとこの興奮は共有出来ませんぜ。一緒に興奮してくれたつやこブラちゃん、スピードシャッター氏、疋田君、ありがとう! 予告編で有名な
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